クリスマスの贈り物
私がまた明日ねって、電話を切ろうとしたら


『欲しいものがあるんだ』


と、彼


ん?でも私、寒がりの彼に手袋とマフラー買っちゃったんだけどな…


取り敢えず、何?


と聞いてみる


すると


『君の時間』


「えっ…」


『これから先、ずっと先までの君の時間が欲しい』


『君の全ての時間を僕にください』


な、なんなのょ~


「プ、プロポーズ、電話でしないでよ…」


『ダメなの?』


「ダメじゃないけど…」


『じゃあ明日、もう一度、君にプロポーズするよ。必要だったら毎年のクリスマスイブにプロポーズする。約束する』


バカ……


こうして、彼からクリスマスの約束を貰った私は


冬の澄みきった夜空に上がる月を見ながら


一体、明日、彼はどんな顔で私にプロポーズをするのだろうか


そう思うと少し笑ってしまった


『何がおかしいの?』


「ん?月があまりにも丸いから」


『ああ、そうだね。確かに丸い』


こんな会話ももうする事がなくなるんだな


そう思うと、不思議と寒さは感じなかった


クリスマスイブまで後、1日


彼に会うまでの時間、約24時間……切ったね








『クリスマスの約束』


fin


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