普通に輝くOL
郁香は午後から彰登を含めた3社のデザイン会社の担当者と集会所の内装デザインについて会議をしていた。
「今までは花司彰登さんのデザインで大型マンションの集会所部分をお願いしてきましたが、今回はもともと建物部分がこじんまりでそれでいて、敷地がその分とても大きい贅沢なマンションですので、他社の方々にもお声をかけさせていただいてご足労いただいたわけです。」
「ほぼ専属でやってきたうちとしては、正直いって面白くないことなんだがね。
郁香が今回は乙女ちっくにしてほしいと、我がままを言うんで・・・話だけききにきたよ。」
「お、乙女ちっくにですか!?」
「ええ、理由はそのマンションはペットも飼える独身女性向けのマンションだからです。
敷地が大きいのも、専用スパやトレーニング施設、グループで使える調理室兼食堂も魅力の1つとしているからです。
「ほぉ~なるほど。」
「なあ、そういうのって今までと大差はないんじゃないのか?
僕が考えてきた構想に、郁香の趣味スパイスをきかせてるってやつとそうは変わらないと思うんだが。」
「そう、それは最初に思ったんですけど・・・私の案もマンネリ化する頃じゃないかと思ったんです。」
「やけに弱気なんだな。」
「弱気というか・・・他の女性感覚を知りたいっていうか・・・貪欲になったと受け取ってもらった方がいいんじゃないかと。
私はデザイン専門に高度な勉強はしていませんので、もっと専門的で独創的で女性らしい趣味の出せるような、できればベテランデザイナーまたは新進気鋭なデザイナーの作品をお願いしたいんです。」
「それならうちに、ベテランまではいきませんがオーソドックスなデザインが基本の中堅女性デザイナーがおります。
あっと言わせる部分には欠けるかもしれませんが、過去の仕事で不満は1つも出ていない人物です。」
「なるほど・・・え~とその方はリビングルームや会議室などをよく手掛けておられたんですね。」
「ええ、そうです。」
「うちはまさに新進気鋭でおすすめなのがいます。
年は伊佐木さんより2つ上になりますかな。
ユーティリティ部分ではジリジリと評価されつつある将来有望な女性です。」
「まぁ、私と年が近いのにそんなにいい評価の方なんですか!」
「郁香、年齢は関係ないと思うよ。僕は乙女ちっくにこだわりすぎなんじゃないかと思うくらいだし、僕なら男から見たかわいらしさが追求できるから、逆に女性向けなら魅かれるんじゃないかと思うしね。」
「うーーーん、では3社で競ってもらってもいいですか?
パースを見せていただけたら、イメージはすぐにわかりますから。
お願いします。」
「そうですな・・・では次回までにお持ちいたしましょう。」
そんな話し合いを終え、郁香は出かける用意をし始めた。
「郁香・・・直にいからきいたんだけど、おまえの護衛をするためもあってここに僕が来たんだけど・・・。」
「ごっ・・・護衛!!!ちょ、ちょっとまずいですよ。彰登さんと受付の前を通るなんて!」
郁香は彰登のフリをした直登の説明をした。
「な、直にいが僕に???おいおい、そりゃないだろ。
まぁいちばん兄弟の中で似てるっていうのは認めるけど、僕は老けてないんだけど!」
「プッ!!言うと思った。あははは。
でも、私のためにかなり気を遣ってくれてるのがわかるし、怒らないであげて。
だから、1日のうち彰登さんとベッタリに思われても彰登さんが困ると思うし・・・。」
「僕はべつに困らないけど。今特定の彼女もいないしね。
で、帰りはどうする?」
「でね・・・清登さんのバイトしてるコンビニまで連れていってもらえます?」
「清登だってぇーーー!
なんで僕が・・・。」
「彰登さん、まだ会社にもどって仕事があるんでしょ。
私が帰宅してまた出かけるのは大変じゃないですか。」
郁香が彰登の抱えたファイリングケースを見ながらそう言ったことに、彰登は苦笑いを浮かべた。
「郁香にはかなわないな。わかった・・・清登にナイトを譲ってやろうじゃないか。」
「今までは花司彰登さんのデザインで大型マンションの集会所部分をお願いしてきましたが、今回はもともと建物部分がこじんまりでそれでいて、敷地がその分とても大きい贅沢なマンションですので、他社の方々にもお声をかけさせていただいてご足労いただいたわけです。」
「ほぼ専属でやってきたうちとしては、正直いって面白くないことなんだがね。
郁香が今回は乙女ちっくにしてほしいと、我がままを言うんで・・・話だけききにきたよ。」
「お、乙女ちっくにですか!?」
「ええ、理由はそのマンションはペットも飼える独身女性向けのマンションだからです。
敷地が大きいのも、専用スパやトレーニング施設、グループで使える調理室兼食堂も魅力の1つとしているからです。
「ほぉ~なるほど。」
「なあ、そういうのって今までと大差はないんじゃないのか?
僕が考えてきた構想に、郁香の趣味スパイスをきかせてるってやつとそうは変わらないと思うんだが。」
「そう、それは最初に思ったんですけど・・・私の案もマンネリ化する頃じゃないかと思ったんです。」
「やけに弱気なんだな。」
「弱気というか・・・他の女性感覚を知りたいっていうか・・・貪欲になったと受け取ってもらった方がいいんじゃないかと。
私はデザイン専門に高度な勉強はしていませんので、もっと専門的で独創的で女性らしい趣味の出せるような、できればベテランデザイナーまたは新進気鋭なデザイナーの作品をお願いしたいんです。」
「それならうちに、ベテランまではいきませんがオーソドックスなデザインが基本の中堅女性デザイナーがおります。
あっと言わせる部分には欠けるかもしれませんが、過去の仕事で不満は1つも出ていない人物です。」
「なるほど・・・え~とその方はリビングルームや会議室などをよく手掛けておられたんですね。」
「ええ、そうです。」
「うちはまさに新進気鋭でおすすめなのがいます。
年は伊佐木さんより2つ上になりますかな。
ユーティリティ部分ではジリジリと評価されつつある将来有望な女性です。」
「まぁ、私と年が近いのにそんなにいい評価の方なんですか!」
「郁香、年齢は関係ないと思うよ。僕は乙女ちっくにこだわりすぎなんじゃないかと思うくらいだし、僕なら男から見たかわいらしさが追求できるから、逆に女性向けなら魅かれるんじゃないかと思うしね。」
「うーーーん、では3社で競ってもらってもいいですか?
パースを見せていただけたら、イメージはすぐにわかりますから。
お願いします。」
「そうですな・・・では次回までにお持ちいたしましょう。」
そんな話し合いを終え、郁香は出かける用意をし始めた。
「郁香・・・直にいからきいたんだけど、おまえの護衛をするためもあってここに僕が来たんだけど・・・。」
「ごっ・・・護衛!!!ちょ、ちょっとまずいですよ。彰登さんと受付の前を通るなんて!」
郁香は彰登のフリをした直登の説明をした。
「な、直にいが僕に???おいおい、そりゃないだろ。
まぁいちばん兄弟の中で似てるっていうのは認めるけど、僕は老けてないんだけど!」
「プッ!!言うと思った。あははは。
でも、私のためにかなり気を遣ってくれてるのがわかるし、怒らないであげて。
だから、1日のうち彰登さんとベッタリに思われても彰登さんが困ると思うし・・・。」
「僕はべつに困らないけど。今特定の彼女もいないしね。
で、帰りはどうする?」
「でね・・・清登さんのバイトしてるコンビニまで連れていってもらえます?」
「清登だってぇーーー!
なんで僕が・・・。」
「彰登さん、まだ会社にもどって仕事があるんでしょ。
私が帰宅してまた出かけるのは大変じゃないですか。」
郁香が彰登の抱えたファイリングケースを見ながらそう言ったことに、彰登は苦笑いを浮かべた。
「郁香にはかなわないな。わかった・・・清登にナイトを譲ってやろうじゃないか。」