ゆびきり
梨由の過去
いつもの最寄り駅、この駅にいつの間にかいた。
龍二に気づいたあの日、恋をした。
梨由は何気なく近くへいき、詩を見つめた。
「女子高生なんて珍しい。ゆっくりみていきなよ」
そんな言葉、みんなに言ってることくらい理解してる。
でも、彼に言われたら、私だけ特別だと思い込みたかった。
梨由は詩に目をむけた。他の自分の心を直にぶつけるのではなく、もっと深く、言葉を操る。そんな詩を書いていた。
「綺麗な言葉つかうんだね。みかけは恐そうなのに」
率直な梨由の素直な感想。
「失礼だな。欲しいのあったら買ってください」
業務的な態度に梨由はムッとした。
「ねぇ、名前なんていうの?」
言葉の使い方を知らないこのときの梨由には、敬語なんて使わなかった。
しかし、何も龍二はきにせずにあっけなく答えた。
「望月龍二」
「龍二…私、梨由。隣で私も詩書かせてください」
詩を書いたこともない、ただの女子高生が一目ぼれした男のそばにいたくて言った言葉。
誰がこのとき、梨由が大物になると思っただろう。
龍二に気づいたあの日、恋をした。
梨由は何気なく近くへいき、詩を見つめた。
「女子高生なんて珍しい。ゆっくりみていきなよ」
そんな言葉、みんなに言ってることくらい理解してる。
でも、彼に言われたら、私だけ特別だと思い込みたかった。
梨由は詩に目をむけた。他の自分の心を直にぶつけるのではなく、もっと深く、言葉を操る。そんな詩を書いていた。
「綺麗な言葉つかうんだね。みかけは恐そうなのに」
率直な梨由の素直な感想。
「失礼だな。欲しいのあったら買ってください」
業務的な態度に梨由はムッとした。
「ねぇ、名前なんていうの?」
言葉の使い方を知らないこのときの梨由には、敬語なんて使わなかった。
しかし、何も龍二はきにせずにあっけなく答えた。
「望月龍二」
「龍二…私、梨由。隣で私も詩書かせてください」
詩を書いたこともない、ただの女子高生が一目ぼれした男のそばにいたくて言った言葉。
誰がこのとき、梨由が大物になると思っただろう。