ゆびきり
「私の話し、きいてくれる?」

「もちろん、私梨由。あなたは?」

「日和…」

「可愛い名前、お天気日和って意味でしょ?さあ、話してごらん、雨日和は日和には似合わないよ」


梨由の笑顔で大粒の涙が再び流れだした。



私は、今日初めて好きになった人に遊ばれていたこと、

冷たくフラれてしまったことを話した。

でも、たった数時間前の出来事なのに、ずっと前からあった傷痕を話してる気分だった。

彼のことを何もしらなかったのに、何故好きだったんだろう。


「人を好きになるのに、相手のすべては関係ないものだよ。でも、最低だって解っても、諦めれない、苦しいくらいまだ好きだから泣けるんだよね」


梨由は私の頭を優しく撫でながらそういってくれた。

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