ゆびきり
「龍二、どうしちゃったの?ギャル連れてきちゃって」


真斗は唖然としながら言った。


茶髪でミニスカートにルーズで、おもいっきり関わったことのない人種だった。



「毎日毎日、龍二のとこ通ったんだ。そんで、今度から隣で詩書くことになったの」


龍二は一言も話さず、初めて会ったばかりの梨由が、ベラベラと馴れたように話す。


詠士と真斗と倫子は圧倒されながらも、なんとか自分のリズムを取り戻そうとした。



「そ、そうなの。どうぞ、好きなとこ座って…立ち話もなんだし」


倫子はいつもの優しい姉キャラで言った。



「ありがとうございます」



梨由は堂々と龍二の隣に座った。

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