ゆびきり
「龍二ってクールで冷たい雰囲気だけど、なんか詠士のクールは寂しいそうな子供みたい」


「子供?お前にいわれたくないよ」


「なによ〜あんただって17歳じゃない。お互い子供でいいでしょ」


そう微笑むように笑う梨由の顔が詠士の心の壁を壊していくようだった。



「お前、龍二に相手にされてなくて辛くないの?」


詠士は純粋な梨由が何故かイジメたくなり、意地悪な質問をした。




「辛いよ。でも、うわべだけじゃない接しかただから許せる。遊びなら今も一緒に身体だけの関係の女みたいに、いい加減で都合のいいように扱うでしょ?それより断然私のほうが特別な位置にいるもん」


どこまでも前向きに龍二を好きでいる梨由。


何故かそんな梨由をみていると、モヤモヤした気持ちになっていた。
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