「カレシマチ」
ヨニンデ
「もうすぐだね~」ヒマリと迎える2回目のクリスマス。

幼稚園でもクリスマス会が行われていた。

「サンタさん・・・皆さんのうちにも来ますか~?」

「ハ~ィ」

「じゃあ・・・何が欲しいか書いてくださいね~」

「ヒマ・・・今年は何が欲しい~?」

「うーーんと。ママには内緒」

「そっかーーー。」

ヒマリの書いた紙を真っ赤な靴下に入れて

幼稚園から帰ると

それをベッドの上に置いた。

「ママ・・・ケーキ取りに行くんでしょ?」

「うん。」

「ねえ・・・ママ・・・今日は~ゆうくんの誕生日だよ。」

「そうそう・・・去年は大変だったわ。」

1年前、あんなことがなかったら出会わなかった私たち。

「ゆうくんのうち、行こ!!」

「ヒマぁ・・・」

「ゆうくんにもおてがみ書いたんだよ。」

実はケーキ屋で待ち合わせしていた・・・

ちょっと1時間だけって・・・

結婚して初めての、「彼氏待ち」

「うーーん。したかったな・・・」

でも、私はいいの。

ゆっくり・・・ゆっくり・・・温めていきたい。

基本・・・母親ですから。

「ゆうくんのプレゼント。買いに行こうか!」

「うん!!」

こうして私たちはまた

クリスマスの夜の街へ駈け出した。



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