「カレシマチ」
クリスマスが終わって年末までの間は・・・

なんだか、そのケーキ屋さんも静けさを取り戻したっていうか・・・

それでも、私は今日もここを訪れている。

「レアチーズケーキ」お願いします。

私はこのお店のケーキが大好きで・・・

「すみません。これと、これと・・・」

後ろから、メンズの声。

「珍しいわね。こんな平日の午後から・・・」

振り返った私は、ビックリた。

「あぁ・・・いつかの・・・」

「ゆうくんのケーキの・・・」

私は、そのメガネ男と再会した☆

「これ?美味しいの?」

私の選んだレアチーズケーキを覗きこんだ。

「ええ。ここのはすっごい美味しいんです。」

「じゃぁ。僕も。」

そう言って男は、レアチーズケーキを2つ注文した。

「お子さんと2人で?」

「ハイ」

「そうなんだ・・・・」

シングルマザーになってから

不思議と数に敏感になった私。

特に、ケーキ屋には敏感で

「うちはいっつも2つだからな・・・って」

何気に、他の人の声が気になっちゃう。

「うちは息子と2人なんで・・・」

「ウソ。うちも・・・」

私は、なんだかそれが妙に嬉しくって・・・

「ゆうくんでしたよね。」

「ハイ。小学1年生なんですけどね。」

それから

私はこのメガネ男子と

自然と街を歩いていた。

「あのーーーもしかしてまだお若いですよね。」

「ハイ・・・今年で29歳・・・」

「え・・・?」

私は、ちょっと現実離れしているこの事実に

「偉いですね~お若いのに。」って・・・

恥ずかしい・・・泣

「うちも、子供と2人なんです。5歳の女の子で・・・」

「うわ~シングルマザーかぁ・・・・」

「ハイ・・・」

「いつも、あの公園にいますから。」前方には小高い山がある公園。

「うわ~。」私はなんだか、嬉しくなって・・・

次の日曜に

ヒマリと勢いで来てしまった。

「おはよ。」

公園にはそのメガネ男とゆうくん。

私たちはこうして対面となった。


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