好きです…
「すみません…だいじょ…う………うぁ〜ん」

全く知らない人だけど、優しい笑顔にホッとして思わず声を上げて泣いてしまった…

「わっ!驚かせちゃったかな?ごめんね!暗くなってきたし、女の子1人でしゃがみこんじゃったから、放っておけなくて声かけたんだけど…」


彼は私が泣いてしまったことに焦っていた。

謝らないと!

「いえ…こちらこそごめんなさい。急に泣いちゃって…どこも痛くないですから。」

「じゃあ、なんで泣いてるの?」

「………………」

「って今会った人に言えるわけないよなぁ」

「い……家が…」

「ん〜?何?」

「わ…わからないんです…」

「えっ!?ごめん、聞こえなかった。もっかい言って」
「わからないんです!!」

「ごめん、その前!!」

「…………」

恥ずかしい…でも、この人に見捨てられたら、ホントアパート着かない!!


「家が……アパートがどこにあるかわからないんです!!」


「………えっ?え〜!!!!?」
< 6 / 26 >

この作品をシェア

pagetop