一生の恋バナ




2年ほど前…






『今日は流星群が見れる日ですっ

みなさん、楽しみですねっ…』


朝のニュース。


今日…流星群見れるんだあ…♪


お母さん『美紅!絢香ちゃん達来てるわよ!

ニュースなんて見てないでさっさと

学校行きなさい!』


私『はいはーいっ』


私は玄関に行き、


私『行ってきまーすっ♪』


ガチャ…


れいら『もう…美紅ってば相変わらず遅い!』


『ほんとだよな!マイペース過ぎんだよっ』



そう言ったのは…





類。


そう。


私達は幼なじみだった。


私『ごめんごめんーっ』


類『全く…俺らを何回遅刻させる気だ?』


私『反省しておりますっ』


私達は自転車通学で、


毎朝、隣りの家に住む類と


向かいの家に住むれいらと3人で登校していた


私『アッー!!』


類『なんだよ?今度は…』


私『ごめん…自転車の鍵どっかやっちゃった

先行ってて!!』


れいら『じゃあ…『ほらっ後ろ乗れっ』』


れいらの言葉を遮り、


類が自転車の後ろの方を親指でさし、


私『重いからいい!』


類『そんなの知ってる!

いいから早く!』


私『ムカッ…

じゃあ、お言葉に甘えて』


れいら『イチャイチャしてないで

早くしてね〜♪先行ってるから!』


れいらは本当に遅刻しそうなので


先に行った。


類『重いっ…』


私『うっさい!もう、降りるもん!』


類『降ろさねえし!はいはい…

軽いですよ美紅さん』


私『それでよろしい♪』


いつものごとくこういう会話を続けていた。



類『あのさ…ニュース見た?』


私『うんうんっ!

流星群でしょ?そのせいで朝遅くなったもん』


類『いつもおっせえだろ…』


私『ん?なんか言いました?』


類『いや、何でもねえよっ!

それさ…2人で見に行こうぜ?』


私『えっ…れいらは?』


類『俺、2人で見に行きたいから。

れいらには内緒な…』


私『え!?』


類『いや、嫌ならいーぜ?

無理はすんなっ』


私『行く。行きたい!』


類『じゃあ、裏山の方で見るから…

今日の夜9時に商店街の靴屋の前な!』


そうして、学校に着いたのは…8時45分。


8時15分まで登校完了だから。


30分の遅刻で、記録更新。


私『類…ごめんね…授業始まってるよ』


類『そっか!45分に1時間目開始か!

堂々と遅刻すんのも…お前となら悪くねえよ』


私『え…類っ』


ここで、類が教室の戸を


ガラガラッ…


類『遅れましたー!』


先生『お前らはいつもいつも!

全く!何をしてたんだ!』


私『すいませ…『俺が犬の糞踏んじゃって』』


類が私の言葉を遮りそう言うと


どっと笑いがおこった。


先生『はあ…まあ、いい席につけ…』



類は、私が悪くてもいつも守ってくれる。


ってより、困っている人ほっとけないみたい…



私はそんな類が昔からずっと好きだった。



< 107 / 156 >

この作品をシェア

pagetop