一生の恋バナ



れいらside



3年ほど前…


中学校の入学式。




『れーいらーっ

入学式行こ〜♪』


そう言ったのは美紅。



ガチャッ



私『お待たせっ!行こっ♪』


美紅『でもね…残念だねっ

れいらのお母さん仕事でこれないんでしょ?』

私『うん…しょうがないよっ!

母子家庭だから…』


美紅『ぼしかてい…?』


私『あ、いいのいいのっ

気にせず、入学式行こっ!』



入学式が終わり、


夜になっても家にお母さんは帰ってこない。


まあ、ほとんどいつものことだけどね。


─ガチャ


あっ!帰ってきた!


私『お母さんお帰りなさい!』


すると、


お母さん『…何その無駄にテンション高いの

うるさいからあっちいっててくんない?』


うん。


いつものことだ…


そう、これが私の日常。


でも、だんだん悪化してきて


ついには暴力まで振るうようになった。


どんなにつらくても


でも、私は学校を休まず通っていた。




『おはよれいらっ

学校行くぞっ』


いつも、私を迎えに来てくれるのは類。


美紅はどうせ遅いからと


私を先に迎えに来てくれる。


類『れいら…その顔の湿布どうした?』


私『あ、これ?ドアにぶつけちゃったの…』


類『最近多くねえか?

大丈夫か?なんかあったら俺に言えよ?』


私『大丈夫だよ。ありがとうねっ♪』


私は、小3の時くらいから


ずっと類が好きだった。


でも、ある日を境に類は私にとって


失ったら生きていけないと思うくらい


かけがえのない存在になった。






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