一生の恋バナ
真相
すると、しげるさんは話し出した。
しげる『あなたたちをこの番組に選んだのは
美紅ちゃんの両親が
私に頼み込んできたからよ』
私『えっ?』
しげる『私と美紅ちゃんの
両親は幼なじみなのよ』
れいら『でも…何でですか?』
しげる『美和子さんと孝弘さんは
全部知ってたのよ
事件の真相も…
れいらちゃんに記憶を思い出させないように
類のことを話さないでと言われたのも
何でかわかってたのよ』
れいら『そんな…美紅のお母さんお父さん…
どんな気持ちで今まで…』
しげる『いいえ、それは違うわ
れいらちゃんをなんかこれっぽっちも
憎んでないわよ』
れいら『でも…』
しげる『れいらちゃんがこの番組に出るため
家を飛び出してから
れいらちゃんのお母さんを面倒みたのも
美和子さん、孝弘さんよ
そして、やっとれいらちゃんのお母さんは
れいらちゃんの大事さに気付いたみたいね』
れいらは涙目でその話を聞いていた。
私『でも、何でこの番組に
お父さん、お母さんは…』
しげる『それはね…
美紅ちゃんが記憶を失って
1週間くらいしたときにね、
夜にお母さんが起きたら
美紅ちゃんが星を見て泣いているのを
見たのよ。
それはね、類くんと流星群を
見に行く時に事故にあったから…
それを微かに頭のどこかでわかっていたから
だから、美紅ちゃんのためにも
類くんを思い出させなきゃと
そうして、美和子さんと孝弘さんは
私に事情を説明して頼み込んだのよ
もちろん、私も喜んで引き受けたわ』
私『お父さん…お母さん…』
しげる『みんな、今までお疲れ様っ
この番組は来月から放送するから
あとは、みんな2日後に家を出て
元の生活に戻ってもらうわ』