クリスマス・マジック―奇跡の夜に―
私も皆と同じように、幸せだった。


心待ちにしていた。


朝からウキウキしちゃって、仕事もいつもよりもすごく集中した。だって、こんな日に残業なんてありえない。きっちり定時であがってやろうと、必死だった。


朝からの頑張りの甲斐あって、順調に仕事は終わり、定時過ぎには会社を出る事が出来た。いい日になりそうだと、スキップしたくなる気持ちを抑え、帰宅した。


それから、自分の身体をデコレーション。要するに、すっごくおしゃれした。普段の私を知っている人は、驚くかもしれない。会社の同僚がしそうなリアクションを想像して、1人クスクスと笑った。


彼と初めて過ごす予定のクリスマスに、うきうきして、ドキドキで、準備をしている段階から凄く楽しかった。とにかく、表情は緩みっぱなし。鏡を見て、それがまた可笑しくなった。


鼻歌なんか歌ってさ、絶対に他人には見せられない姿だった。


自分でもあんなテンションになれるんだって、驚いたくらいだ。


そして私は、時間に余裕をもって彼との待ち合わせ場所へと向かった。


久しぶりに彼氏に会えることが、とても嬉しくて、予想外に早く到着した。


けれど、彼を待つ事くらい苦にならない。


だって今日はこんなにもハッピーだから!!
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