イチゴ大福


「前…みたいに?」

恭ちゃんが泣きそうな顔をしてそうたずねてきた。

うっ

そんな顔しないでよ…

ってゆうか、なんでそんな顔するのよ…

「あー、恭ちゃん、この通りです。うん。」

麻妃はそう、恭ちゃんに言った。


「これで68回目だよ…」

恭ちゃんはまた落ち込んだように言った

なんか、落選したのかな?

運がないよねー、昔からさ!

「き、恭弥さん!大丈夫です!いつか紅音も恭弥さんの魅力に気づきますから!」

…魅力ー?

何言っちゃってんのよ、やす!

「そう、だといいな…、って、やす、お前、なに呼び捨てしちゃってんだよ」

そう、言って恭ちゃんがやすに飛びついた。

こうしてじゃれてるとさ、

昔の恭ちゃんと葵を思い出すよ。

いつもいつも喧嘩ばっかだったもんねぇ

…葵、って、あららら?

私、電話したっけ?

今頃心配してるかな…?

…いや、女の子とよろしくやってるか。

今日はどんな女の子でしょーか!

…あれじゃない?

今日は清楚系ビッチだよ。

絶対。いや、多分…

あーぁ!むかつくー!

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