イチゴ大福
恭ちゃんに、電話の内容を伝えて早5分。

ブルルルンブルルルン

…うるさいバイク音が聞こえてきた。

「中に入れろだって」

麻妃が通訳する。

タケが恭弥に許可を取ってから、

彼らを基地にあげた。

「麻妃!紅音!」

和紗がそう言ってわたし達に抱きついてきた。

やーん。てれるー。

「苦しい。離して、和紗。」

麻妃がそう、つげた。

「お、わりぃ。」

和紗は、麻妃のいうことを聞き、わたし達から離れた。

「麻妃!心配したんだからな?」

そう、雅人が言って、麻妃の頭をコツんと殴った。

殴ったってゆーか、

コンっみたいなやつね!

超絶軽いの!

そんでもって、私には…

なんにもなしなのね、

「私も無事に生還したぞ!?」

私がそう言うと、

「見ればわかるからー!」

って、笑いながら。

私、機嫌が悪かったら殺してたわ。

危ない危ない…



「おい。」

その声がした途端、しーんと静まらり返った室内。

その声の犯人は、葵。

葵は私に徐々に近づいてくる。

ちょ、

オーラが怖いよ!オーラがっ!!!

「なんで逃げる。」

葵がそう言った。

すると、

わたし達の間に1人、男が入ってきた。

「嫌だからだろ」

「…お前に何がわかるんだ。恭弥。」

「わかるよ!みてるからな。ずっと。」

「は。さっさと引っ越したやつがよく言うよ」

「それは…。でも、こうして戻ってきた。お前との勝負に勝つために。」

「俺がお前に負けるわけがねーだろ。ザコ」

「は?俺も強くなったんだけど」

「口だけならいくらでも言えるけどな」

「なら、いくらでも試してやるよ」

「ほう、俺に喧嘩を売るってのか。」

「ああ。おもてでろよ。」
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