イチゴ大福

友情は永遠ですって!



夢を見た。

昔の夢。

私たちがみんなで仲良く遊んでいる夢。


みんなで隠れ鬼してる夢ー…



「「「「じゃんけんぽんっ」」」」

雅人:「あ、負けちゃった…」

麻妃:「じゃ、雅人が鬼ね!」

和紗:「よし、十秒数えるまでに隠れるぞ!」

「「「わぁぁー!」」」

雅人:「いーちにーいさーんー…もーいいかーい?」

紅音:「もういいよー!」

この時、

私は木の上

恭ちゃんは土管の中

葵は小屋の上

和紗は苗木の後ろ

麻妃は…林の中に隠れてた


「葵みっけ!タッチー!」

「恭弥みっけ!タッチ!」

と、次々に見つけてきた雅人。

でも、どれだけ探しても、麻妃が見つからなかった。

心配になったわたし達も一緒に探した。

林の中にいることはわかってた。

だから、手分けして探したんだ。

それでも見つからず、やっきになっていた頃、


連れてきたんだ

雅人が。



泣きながらトボトボと歩く麻妃をー…


私は麻妃に駆け寄って抱きしめた。

そして聞いた。

「どうしたの?」

って。

でも、麻妃はただただ首を横に振るだけだった。



この後すぐにわかった事実。

それは、麻妃が誘拐されそうになったってこと。

それを助けたのは、雅人だった。

それをきっかけに、わたし達はあまりその公園には近づかなくなったんだ。

わたし達、と言っても

私と麻妃だけだけど。



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