イチゴ大福

紅音side



紅音side

「どうしたの?恭ちゃん!」

私は前を歩く恭ちゃんに声をかけた。

恭ちゃんは、私のことを呼びつけて、話があるから来て

そう言った

それで今、恭ちゃんの後ろについて歩いてるわけだけど…


ずっと黙りこくってる恭ちゃん。

どうしたのかな?

「恭ちゃー「俺さ!」

私の声を遮って言葉を強く発してきた恭ちゃん。

「俺さ、紅音が好きだ。」

「ん?わたしもだよ?」

「違うんだ。友達じゃなくて、ひとりの女の子として。」

…それって

恋愛ってこと…?

嘘でしょ…

恭ちゃん、ごめん、私、答えは決まってるよ、

でも、言えない。

ううん、言いたくない。

これ以上離れていって欲しくないから。

でもそれって、私のわがままでしかないんだよね…

きちんと伝えなきゃいけないんだよね…

どれだけ辛くても。

関係が崩れる、

そのことを覚悟していいに来てくれてるんだろうから。

私は、 その気持ちを尊重しなきゃいけないよね。

ーーーなんて、自分の都合のいいように言ってるだけ。

ホントは罪悪感を感じたくないから。

昔から強がってるくせに弱虫な私。

そんな私を包み込んでくれた恭ちゃん。

ちゃんと、

勇気を出して…


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