イチゴ大福


言われた病院についた。


私は慌てて受付を済ませ、病室へ向かった。


ガラッ

勢い良くあけた扉の先にいたのは、麻妃達と…恭弥くん達…


なんでいるの、

そう思うより先に目に付いたのはベットで倒れてる葵。


包帯でグルグル巻きにされてる。

どっかで安心してた

葵のことだかは大した怪我はしてないだろうって

でも、今目の前で寝ている葵を見るとそんなこと言ってられないような状態だってすぐに察せた。


「…葵」

わたしは小声で名前を呼びながら葵に近づく。


「葵ね、紅音を追いかけて外へ出たのよ」

麻妃がそう言った

私を…?

私のこと、なんで追いかけたの…?

「俺たちが走り回ってるところに偶然会ってさ、一緒に探してくれって頼まれたんだよ」

恭弥くんが続ける

「んで、俺たちが探してる時に変な奴らに追いかけられてさ、それで…」

「葵さん、自分から囮になったんだよ、
それで、すごい勢いで走って行って、俺達がおいついた頃にはバイクごと横転してて…」

タケとやすが言いにくそうに説明した。


「その時、葵さん、これを握ってたんだよ」

そう言って私に何かを手渡したしゅう


それを見てみると、指輪の飾りがついたネックレスだった。


「これ、葵が紅音とペアルックにするって買ったネックレスじゃん?」

のぞき込んできていった雅人

葵が…?

葵を見ると、首元に2つ飾りのついたネックレスが輝いていた。


じゃあ、葵が捨てたチェーンって、飾りを外したチェーン?

それを自分のやつにつけたの?

だから渡したとき困った顔したの?

あ、かぶっちゃったって…


私…勘違いしてた?


私を追いかけたのって、これを渡すため?


葵が事故にあったのは…私のせい…


私がネックレスなんか買わなかったら…

私が勘違いしなかったら…

私が飛び出さなかったら…

私がすぐに戻ってたら…


葵はこんな事にならずに済んだんだよね


私のせい…
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