イチゴ大福

当時7歳だった葵。

その背中はとても大きく感じて、

すごく安心したんだ。

小さい頃の2歳の差って結構大きいよね。

「どうしたの?」

葵は今とは違い、素直な優しさを持っていた。


…いつの間にひねくれたんだろう。

「あのね、ママがいなくなっちゃったの…」

涙でぐちゃぐちゃになりながら一生懸命説明した。

葵は、少し黙ってから、

「俺も一緒に探してあげる」

そう言って私の手を引っ張ってくれた。

< 61 / 198 >

この作品をシェア

pagetop