イチゴ大福


私達は色んなところを走り回った。


「紅音、疲れた…」

…私もよ、、

そりゃ、無理もないよね。

ローファー履いてて、鞄持ってるのに走ってるんだから。


しかも、結構な距離を。

「私達って、やれば、出来るんだね。」

「そう、だね、もー、話したくないー!!」

麻妃はよっぽど限界なのか、叫び始めた。

「みーつけた」

「「!?!?!?」」

声のした方を振り返ると、そこにはさっき追ってきた奴らがいた。

前から逃げようとしても、

その仲間らしき奴らが立ちふさがってる。

これは、

ピンチってやつ…?

「さぁ、一緒に来てもらおうか。」

…仕方ない、か。


「「わかりました。」」

私達は素直にそう言って、彼らの車に乗った。


…手が縄で結ばれてるけど、

ほかのことは一切してこなかった。


…多分、こいつらの狙いは葵だ。

葵が仕切る、阿坐彌が狙いなんだ。

きっと。


そらでもって、私達を人質にとって…

ってやりたいんだろうね。

でもきっと無理だね。

だって、阿坐彌はすごくすごく強いんだから。

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