YorUgAo~傷だらけ絶世美女の壁を無愛想教師が壊します~
那月先輩
那月先輩は、
白い肌に栗色のふわふわの胸までの長さの髪の毛で、
大きなくりくりの目。
ちっちゃくて高い鼻にちょこんとあるピンクでぷるぷるの唇ーー
綺麗で鈴の様に凛とした
聞いていて心地よい美しい声。
そんな完璧な先輩ーー
女の私でも惚れてしまうような
天使の様な人だーー
そんな先輩が主役なのは誰もが認めること……
でも………
「先輩がエルファバなのですか?」
誰からともなく上がる声ー…
そらそうだろう。
エルファバとは悪い魔女で先輩のイメージじゃない。
「あぁ。今回は河西のキャラを活かすためにいい魔女、グリンダ役だ。」
「でも、主役はエルファバでは?…」
「おぉ、菊地。
お前には脚本を頼む。
今回はグリンダ目線のストーリーでいく。
河西の魅力が最大限に活きる様にアレンジしてくれ。だが、エルファバも重要だ……」
そういった先生の生徒に向ける目はぐるりと一周して
わたしの所で止まったーーー……