smile
「海、お疲れ」
「あ、お疲れ〜」
練習が終わり、帰る準備をしていると、新チームのキャプテンになった夏樹が珍しく話しかけてきた。
「珍しいね、夏樹が話しかけてくるの。何かあった?」
「海さ、最近動き悪くない?」
「え」
「いや、今日の逸らしてた打球さ、前は普通にさばけてたし。どこか痛いとか?」
「えっと…」
私は、最近の体の変化を話そうか迷っていた。
心配をかけたくないし、別に動けなくなるほど悪いわけでもない。
でも、プレーに支障をきたしていることは明らかだったから。
だから、
「実は…」
私は話してみることにした。