smile
キーンコーンカーンコーン
朝のショートルームの始まりを合図するチャイムが鳴った。だけど、いつもならもういるはずの担任の姿が、チャイムが鳴り終わってもなかった。
「どうしたんだろうな、先生。珍しくね?」
斜め前の席の京吾が、俺を振り返って言った。
「おう」
ガラガラっ
「みんな、おはよう」
『おはようございます』
「突然なんだが、一条海がご両親の都合で転校した。」
は?
先生、何言ってんの?
海が、転校……
俺に何も言わずに?