妄想クリスマス
オレンジ色にユラユラ揺れるローソクの灯りは。
彼と私を包み込む。
「…舌、出して…?」
「…ん」
キスを繰り返しながら。
座り込んだ彼の服に手をかける。
彼も観念したのか。
私にされるがままになっていた。
彼の上半身が露になると。
私は自分の服に手をかけた。
「…待って」
「え…?」
彼の静止に私の手が止まる。
「あっち、行くぞ」
「わっ、ちょっ…」
そう言ってヒョイ、と私を抱き上げると。
そのまま…お姫様抱っこをしたまま奥の寝室へ歩を進めた。
「…好き…」
「…煽んじゃ、ねぇよ…」
「好きなの…」
「だから…煽んじゃねぇ、って…」
余裕のない彼に、余裕のない私。
もっと深く、もっと奥まで。
私を連れていって…っ。
「んっ…や…あぁ…ッ…!!」
「…ん…ッ、く…うっ…」
私は彼に、彼は私に。
白い世界へ連れて行かれた。