Noisy Christmas
二人目接近中
* 二人目接近中 *
「楢崎。お前、矢野になんかしただろ?」
帰り際、わざわざこっちに顔を出した国澤が開口一番にそんなことを言う。
ド、ドキッ。
もしかして、退職届のこと言ってる?
思わず頬が引き攣る。
「アイツ。朝から真面目腐った顔して、いつも以上に仕事になってないんだ」
「へ、へぇ~。体調でも悪いんじゃないの?」
動揺して思わず目を逸らすと、その動揺に気づかれてしまった。
「やっぱ何かしたな。丁度いい、ちょっと付き合え」
国澤は、私を引き摺るようにして社外へと連れ出した。