Noisy Christmas
「咲子さん、今日は真っ直ぐ帰るんですか?」
「なんで?」
「飲みにいきませんか?」
「矢野と?」
「はい。僕と」
あまりの笑顔になんと応えていいものやら。
「たまには後輩におごってくださいよ」
「そういうのは直の上司にいいなよ」
「国澤さんと飲んでも意味ないじゃないですか」
「あのね。意味ないって失礼な。大体、私とだと意味があるみたいじゃないのよ」
「ありますよ。大有りですよ」
「ほほぉ。その意味、聞かせてもらおうじゃないの」
「解りました。じゃあ、飲みにいきましょう」
矢野は私の手を引き強引に歩き出した。