言葉から始まった……
分かっていたけど、それでも、詩音の想いに答えることは出来なかったんだ…
「私のせいだよ。
お兄ちゃんが事故ったのは…」
事故…
1か月前のあの日、おの一瞬で私と詩音は一気に落ちていった。
水城 航平
詩音の彼氏であり、私の兄でもある…
「違うよ!
航平が事故ったのは誰のせいでもない。
乃愛はなにも悪くない!」
何度も聞いた。
(乃愛は悪くないよ)
(一人で抱え込まないで)
たくさん言葉をかけてくれた。
それでも、自分を責めるしかなかったんだ。
それが、逃げだって分かってたけど…