猫と宝石トリロジー ②エメラルドの絆

好き


信じてる、蓮さんを心から信じてる。

忘れかけていた恋する気持ちを、一花はようやく素直に認めた。

「んっ」

彼女が自ら唇を開いて積極的になった事に驚いて、蓮は瞳を開いたまましばらくされるがままにそれを受け止めていた。

ナルシストだと言って俺の外見やステイタスに本気で興味がなく、服や靴を贈れば怒った彼女が、心で俺を信頼してくれた。

求めていた全てをこれほどはっきりと彼女の中に見出すまで、自分がこれほど飢えていたことに気づかなかった

心臓から送られる血液がドクドクと音を立てて体中を駆け巡り、喜びで全身が痺れる

遠慮がちに差し出された舌を激しく吸い絡めると、こぼれ出す甘い吐息に理性が音を立てて崩れていく

「一花」

蓮は一度唇を離して彼女の瞳が自分を映すと、見つめたままソファーに押し倒した。

「見える場所につけない努力はする」

「えっ?……んっ」

噛みつきたいのを堪えて唇を敏感な首から下へ降ろしていくと、爪を立てた細い手に肩をギュッと握りしめられた。

「あっ…待って……」

「無理だ」

ブラウスのボタンを外して陶器のように滑らかで白い肌を露にし、モデルにしては膨らみのある双丘に口づける。

「……心臓、壊れそうな音してる」

「それは……久しぶり…だから…」

瞳を伏せて恥じらう彼女に我を失いそうになる。

「煽ってくれるな」

「そんなつもりじゃ…」

一花は内心で慌てふためいていた。

まさかここでこんな展開になるなんて……

どうしよう……久しぶり過ぎてこんな時どうしたらいいのかわからなくなってる。

「どれくらい振りだ?」

彼の手が腿を這い上がり、デニムのふちに指をかけた。

「ご、ねん……」

バカバカ!
答えるつもりはなかったのに……

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