運命は始まったばかり

似たもの同士

半年も前の事を

これほど鮮明に思い出したせいか、

やはり、イヴに一人は

寂しくもなり、

夜も11時を回った頃に
コンビニへと出かけた。


「いらっしゃいませー」


深夜だというのに
こんなに
元気に言われると
少し、うれしく思ってしまったりもする。


・・・ただ、


店員までもが、サンタの帽子を被るのは

独り身の私としては

あまり、いただけないけれど・・・



クリスマスイヴらしく

ケーキでも食べようか・・・。

2カット入りのショートケーキに、ホットドリンク、そして、おにぎり1つ・・・・


それらを手に
レジへ行きカウンターへ置くと、

背後から


「これ、やっぱいいです。
ごめんねー」


その言葉と同時に
腕を掴まれ

そのまま外へ
わけもわからず連れ出されてしまった。
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