Witch and Vampire ―恋物語―
「テストは毎週あるからね。でも、4年になったら飛び級はできないし、授業についていけなくなったら留学になるから、急ぎすぎも良くないよね。」
「へぇ・・・。」
「学年ごとにバッチがあって、学年が一つ上がることにバッチが一つもらえるから、学年はすぐわかるよ。」
ということは、さっきの可愛い人はバッチが3つあった。
だから、3年ということになる。
「あ!」
「どうしたの?」
「いえ・・・。」
「えぇ~。教えてよ。」
「えっと、さっき道を教えてくれた人の名前を聞きそびれちゃったなって・・・。」
「そっか。でも、同じ学校だし、きっと近いうちにもう一度会えるよ。」
「はい・・・。」
そんなことを喋りながら、色々なところへ行った。
全部の棟へ行って、一つずつ丁寧に説明してくれた。
今は最後に、と言って庭を説明してくれている。
「きれい、ですね。」
「あぁ。僕もここが一番好きなんだ。」
庭といっても花園だ。
色々な花が風に揺れている。
「そういえば、ナイトはどうしてる?」
「・・・ナイト、さん・・・?」
「どうして知っているのかって顔してるね。彼はここらへんで有名だからだよ。」
「そう、なんですか・・・。」
「いやいや、冗談。実は彼の兄なんだ。」
「・・・ん?」
「だから、僕がお兄さんでナイトは弟。ナイトと僕は家族。」