coffee time
ぎゅっと抱きしめられて
泰輔くんがキスをしてきた。

「20歳の子に…キスされちゃった。」
私が笑うと、泰輔くんも笑った。

泰輔くんがコーヒーで
このキスがミルクかもしれない。
私の…もの。

また私からキスをして…泰輔くんも
…止まらなくなる。
舌が絡んで、お互いの手が
お互いの背中にまわった。

いつの間にか私の缶コーヒーは
地面に落ちて…流れ出していた。

泰輔くんのぎゅっとするチカラが
少し強い気がする。
「泰輔くん、痛いよ…。」

「居たい?」
「ううん…。痛いの…背中。」

泰輔くんは笑って背中から
手を離したと思うと、手を
ぎゅっと握られてしまった。

「ずっと、こうしたかった…。」
泰輔くんがポツリと言ったまま…
手を握られたから、じっと、
泰輔くんを見つめてしまった。

「不思議だね。泰輔くんて。」
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