coffee time

理系の大学に合格できましたって
一番に先生に言ったら
ものすごく喜んでくれていた｡

…なんだか懐かしい｡

ﾊﾟｿｺﾝの画面に向かって仕事して
集中していたのに､ふっと
思わず笑ってしまった｡

この仕事も嫌いじゃない｡
本当は先生になりたかったけど
数学の先生になれなかったけど
…今も十分充実していた｡

夕方になった頃､
また泰輔くんが友達と来た｡
｢仕事､大変?｣

私はﾆｺｯっと笑って頷いた｡
…大きな声じゃ言えないもん｡

この大きな大学で学生課で
学生の対応をするのは私だけで
電話の対応にも追われる｡

｢何時に終わるの?｣
｢20時くらい…かなぁ｡｣

そういうと泰輔くんと友達が
ﾆｺﾆｺ､ﾆｺﾆｺ笑っていた｡

つられて笑ってしまって
手を振る泰輔くんと友達に
私も手を振ってしまった｡