ヤマネコ日記。
その口ぶりで、私は自分のクラスを把握した。
「昇くんと耕太くんは、同じクラスなんだね?」
耕太くんは人差し指を立てて、意味ありげに笑った。
「それから、私も(笑)」
今度は親指を立てて満面の笑みを見せた。

「さて、ここで問題です。ヤマネコさんと俺は寝坊しました。そして、学校に着くと、すでに入学式は始まっているようです。このまま出席したとして、俺らは確実に、確実に、怒られます。では、俺らはどうするべきでしょうか。」
満面の笑みを崩さないまま、耕太くんはそんな質問を、もちろん私にしてきた。
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