*snow magic*
「よかった、誰もいないね。」
美鈴は安心したようにほっと息を吐いた
「ねぇ、なんでここに連れてきたの?」
私は気になって聞いた
「雪那に言おうと思ってたことがあって、、、」
そう言ったその顔は少し緊張しているようだった
「な、に?」
そのせいか私も妙に強張ってしまい
うまく言葉が出てこなかった
「、、、知ってる?ここからも陸上部の練習が見えること」
「え、、、?」
そう言われて外を見てみると
見えた
校舎の影で隠れてしまっているところもあるけど
大体は見渡すことができた
「こんなとこがあったんだね、、、」
「うん、、、てか私たち授業で使ってるよ?」
「え!?うそ!?」
「ほんとほんと」
初知りだよぉー。
美鈴はクスッと笑うと
「私、いつもここで放課後過ごしてるんだ。」
「え、そーなの?」
「うん。ほぼ毎日ね」
そーだったんだ
私と聖也は部活に入っているけど
美鈴は入ってないんだよね、確か
「みんなを待っている間に見つけたんだけどね」
横を見ると
夕日のせいか美鈴の横顔が
キラキラ輝いて見える
「、、、ずっと見てたの、ここで」