【短編】HONEY DROP
「はい」
ポケットから何かを出すと、私の手に差し出す。
「あ……」
そこには、いつものハチミツ飴だった。
佐倉先輩はいつもそう。
私と会うと必ず、これをくれる。
初めて会ったあの日から……。
私はあの日、泣いていた。
…その理由。
よくありがちなパターンだ。
“好きな人にフラれた”。
だからその日、いつも大好きな屋上で泣いていた。
早く、忘れられるように……と。
泣いて、泣いて。
すると突然、誰かわからない見知らぬ手が私に差し出された。
上を見上げると。
『はい、あげる』
綺麗に微笑む、知らない男の人。
それが……佐倉先輩だった。
.
ポケットから何かを出すと、私の手に差し出す。
「あ……」
そこには、いつものハチミツ飴だった。
佐倉先輩はいつもそう。
私と会うと必ず、これをくれる。
初めて会ったあの日から……。
私はあの日、泣いていた。
…その理由。
よくありがちなパターンだ。
“好きな人にフラれた”。
だからその日、いつも大好きな屋上で泣いていた。
早く、忘れられるように……と。
泣いて、泣いて。
すると突然、誰かわからない見知らぬ手が私に差し出された。
上を見上げると。
『はい、あげる』
綺麗に微笑む、知らない男の人。
それが……佐倉先輩だった。
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