どうしてこうなるの?私達の日常生活
「”Remembar”には“思い出す”“気がつく”という意味もあるのですが、それと同時に“忘れずに何かをする”“何かをしたのを覚えている”という意味もあります。僕たち商品開発部としては、参加者の方々に“その機会”のサポートになるようなパーティーを考えました。」
城島の声を聞き逃さないように、ミヤサカはじっと彼を見つめプランを聞いていく。
「会場は、ホテルリンクのチャペルをお願いしています。こちらのホテルのチャペルは“吹き抜け空間”のような形状なので、独立したような感じになります。その空間を利用してヨーロッパの小さな市場を作り、立食式での食事を提供します。」
桜は、城島の説明にあわせてホテルのチャペルの写真やイメージ図を表示していく。静まる空間の中で聞こえるのは城島の声と桜のパソコンのマウス音だけ。そんな空間に桜の緊張はどんどん上昇していく。
「そして、チャペルでは“告白タイム”を設けたいと思います。」
「Wait!」
告白タイムに対して、ミヤサカから待ったがかかる。そして、ミヤサカは城島に対して「告白タイム?今回の参加者は恋人限定ですか?」と質問してきた。それに対して城島はこう切り返す。
「社長“告白”は恋人同士だけに使う単語ではないと僕は思います。夫婦間であってもOKだし、子供と大人、女性同士、男性同士でも使えるものです。僕たちは参加していただける方々に胸のうちを開放していただく為にこの時間を設定しました。」
城島の切り返しに、ミヤサカは“クスっ”と笑い、「OK。」と言って、続けるように合図を出した。そして城島は、パーティーの説明を続けた。