どうしてこうなるの?私達の日常生活
「うわ・・・」
「何だよ・・・これ・・・」
城島と進の前に広がっていた光景は、嵐でも来たのではと言わんばかりの荒れた空間だった。二人は、その空間をゆっくりと進んでいく。そして、リビングにたどり着くと、ソファーの上でうずくまる守の姿があった。その手は血で紅く染まり、顔や足にも少しきり傷がある。
「守!」
「お前、どうしたんだよ!」
城島と進は守るに近づこうとするのだが・・・
「来るな!!」
守はそういって近くにあったプラスチックのコップを二人に投げつける。
明らかに不機嫌な守。
城島も進も理由がわからずお手上げ状態である。
「守・・・一体何がしたんだ?」
城島がそう守に問いかけるのだが、守は「要兄ちゃんなんて嫌い。」と言っていじけるばかり。進も同じように問いかけるのだが「・・・クズ。」と言って、それ以上何も返さなかった。
痺れを切らした城島は、守がいるソファーまで歩みを進める。そして、守の肩を力強く掴むと「いい加減にしろ!!」と一喝。その声は、車の中で待機していた桜の耳にも入るくらいの大きなものだった。
嫌な予感がした桜は、覚悟を決めて車を降り、玄関へと向かった。