どうしてこうなるの?私達の日常生活
玄関に到着した桜は、半分開いたドアを開けて中に入った。そして、あたり一面に広がった荒れた光景にびっくりするも、物を避けながら城島の声がする方向へと進んでいく。
「一体何がしたいいんだよ、守!」
「・・・・・・」
城島と守の攻防は続いている。進は、その攻防を見守ることしか出来ない。それくらい、城島の怒りが頂点に達していたのである。
「あいつがいなければ・・・。」
守は小さくそう呟く。城島は、守の口からすべてが語られるまで、無言でそれを待つ。
「あの女さえいなかったら、要兄ちゃんも・・・進兄ちゃんも・・・ずっと一緒にいられたのに!!」
守はそういうと、泣きながら城島に殴りかかった。それを見た進は慌てて、守を羽交い絞めにして動きを止める。桜は、そこ守の声をリビングの外で聞いてしまう。
“私が・・・悪いんだ・・・全部・・・”
桜の中で、その言葉が支配していく。
それが、桜の息を少しずつ止めようとしていく・・・
「俺は、お前らが好きだ!」
城島はそういいながら、守とその後ろにいた進をひっくり纏めて抱きしめる。驚いて硬直する進に対して、必死に抵抗する守。そんな彼らに、城島はこう続けた。