どうしてこうなるの?私達の日常生活
「本当に、私なんかでいいの?」
ホテルを後にする車の中で小さく呟く小中。
その顔からは、いつもの負けん気が消え、寂しがり屋のウサギのような不安定な顔をしていた。その後ろでは、何か物憂げな顔で窓から小さくなるホテルを眺めているあやめの姿。ジェインは、そんな彼女達にこう声をかける。
「何、暗い顔してんだよ!俺は、ひーちゃんが好きなんだ!なぁ、あやめちゃん!」
その言葉で我に返ったあやめは、何かを隠すかのように“にこっとしながら”首を為に振る。
「ほら!なにか文句でも?」
正面を向いたまま、小中にそう尋ねるジェイン。そんなジェインを見て小中は笑いながら「“ミイラ取りがミイラになる”ってこういうことをいうのね。」と話す。
その言葉を耳にしたあやめは「どういうことなのですか?」と小中に尋ねるのだが・・・
「あやめちゃんにはまだ早い話。もうちょっと大人になったらわかるかもな(笑)」
ジェインが思わず割って入り、小中に話させようとしなかった。きょとんとする小中姉妹をよそにジェインは話を続けた。
「それに、ひーちゃんはミイラ取りのままだよ。俺が“わざと”ミイラ取りにつかまったんだから(笑)」
ニコニコ笑いながら、そう話すジェインに小中の迷いは晴れていた。
小中は笑いながら「わざと捕まったって(笑)」と言って腹を抱える。
そんな二人の姿を見て、あやめはある決心を決めるのだった・・・。