甘い恋の始め方
恋人がいるのに、これからセックスをしようとしている。

問い詰められないのは、理子は悠也に抱かれたいと思っているから。

口腔内へ悠也の舌が入りこみ、理子の舌に絡まりあい、互いの唾液を吸う。

悠也のキスだけで身体が震え、その場に座り込みそうになる。

悠也に腕に腰をしっかり支えられ、キスをされながら理子のブラウスの前ボタンは外され脱がされていく。

背中に指を感じたあと、胸を締め付けられていた感覚がふっとなくなり、零れる膨らみを下からすくうようにして揉まれる。

「んふぅ……ああっ!」

ピンと尖り始めた胸の頂を指の腹で捏ねられ摘ままれたせいで、理子の口から甘い喘ぎ声が出る。

軽々と抱き上げられ、バスルームへ連れて行かれる。

バスルームの手前で下ろされた理子は悠也が衣服を脱ぐのを手伝った。


バスタブは泡で満たされている。

バスタブに身を沈めると、きめの細かい泡が理子の身体を包み込んでいく。

「いい香り……ローズね?」

「君にぴったりの香りですね」

男性がこんなものを置いておくのはおかしい。

このバスタブで悠也と抱き合う女性の影が浮かぶ。

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