甘い恋の始め方
(久我副社長と……キス……しちゃった……)

「嫌じゃない?」

(嫌……じゃ……ない……)

理子はたった今触れられた唇に指で触れながら、無意識にコクッと頷いていた。

もう会えないのだろうかと、あきらめていたところへ唇を奪われる。

信じられなくて、ただ悠也の端正な顔を見つめるばかりだった。

「俺は嫌じゃないですよ」

(俺は……嫌じゃない……ですよ……?)

誘うような瞳に見つめられて――

理子は自分から悠也の唇に唇を重ねた。


******


シーツの上で一糸まとわず乱れる身体に、悠也はこれ以上ないほど欲情していた。

うっすらピンク色に染まっていく白い肌。

柔らかな双丘、悠也の愛撫で尖りを見せ始める頂。

その頂を口に含み、やんわりと舌で転がしたり、吸うなどの愛撫を繰り返す。

「んっ……あああっ……っはぁ……」

悠也に淫らなことをされているのに、酔った頭ではこれで良かったのだろうかと考えてしまっていた。

(私は5年前から知っていたけれど、彼にとって私は出会ったばかり……軽い女だと思われてしまったかもしれない……)

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