甘い恋の始め方
不在着信の番号にかけてみる。
最後にかかってきたのは5分前。
呼び出し音が鳴ったと思ったら、悠也の声が理子の名前を呼んだ。
『理子さん、なにかあったんですか?』
悠也の声の心地よさにくらっとなりそうになる。
「昨日、スマホが濡れてしまって番号が……」
『そういうことでしたか……よかった。何かあったのかと、日本へ戻ろうか考えていたんです』
「え……」
『嘘ではないですよ』
(本当に? 嬉しすぎる言葉なんですけど……)
顔がニヤケそうになったところで、ハッとなる。
(目の前に加奈がいたんだった)
『理子さん?』
「あ、はい」
『今週の土曜日、日本へ戻ります。また月曜日に戻らなくてはなりませんが。2日間、俺のために空けられますか?』
強引に言われるのがこんなにうれしいとは思わなかった。
「は、はい。大丈夫です」
『また連絡します』
「おやすみなさい」
悠也が切るのを待ってから、理子は終了を押した。
最後にかかってきたのは5分前。
呼び出し音が鳴ったと思ったら、悠也の声が理子の名前を呼んだ。
『理子さん、なにかあったんですか?』
悠也の声の心地よさにくらっとなりそうになる。
「昨日、スマホが濡れてしまって番号が……」
『そういうことでしたか……よかった。何かあったのかと、日本へ戻ろうか考えていたんです』
「え……」
『嘘ではないですよ』
(本当に? 嬉しすぎる言葉なんですけど……)
顔がニヤケそうになったところで、ハッとなる。
(目の前に加奈がいたんだった)
『理子さん?』
「あ、はい」
『今週の土曜日、日本へ戻ります。また月曜日に戻らなくてはなりませんが。2日間、俺のために空けられますか?』
強引に言われるのがこんなにうれしいとは思わなかった。
「は、はい。大丈夫です」
『また連絡します』
「おやすみなさい」
悠也が切るのを待ってから、理子は終了を押した。