いとしいあなたに幸福を
不安を抱えて恐る恐る訊ねると、周の腕に一層きつく抱き締められた。
「それでもいい…!俺が君を束縛してたことに比べれば、そんなの可愛いもんだよ!!」
「だってあいちゃん、ぼくのほんとの母さまになってくれるんでしょ?」
陽司の腕に収まったまま、京が満面の笑顔で問い掛けてきた。
「きっ…京くん…」
「どうやらこれでお父様は嘘つきにならずに済みそうですね、京様」
すると陽司がしたり顔で京の顔を覗き込む。
「…陽司、お前……」
そういえば京が割って入る前、陽司が言っていた言葉の真意が良く解らなかった。
あれはどういう意味だったのだろう。
「陽司さん。あの、さっきのは…」
周から少し身を離して陽司を見上げると、陽司は首を傾げてくすりと笑った。
「…ああ、驚かせてごめんね。あれは周様の気持ちに、発破を掛けるための言葉だよ。ああでもしないと、周様が動きそうになかったものだから」
そんな陽司に、周が少し半信半疑な様子で問うた。
「陽司お前…さっきのは本心なんじゃないのか」
「半々、ですかね。勿論、愛ちゃんは可愛いですし。だけど俺にとって悠梨くんや愛ちゃんは、弟妹みたいなものなんですよ。それに俺が一番に幸せになって頂きたいと思ってる方は、周様ですから」
「…へ?」
陽司の言葉に、周は面食らったように目を瞬いた。
「それでもいい…!俺が君を束縛してたことに比べれば、そんなの可愛いもんだよ!!」
「だってあいちゃん、ぼくのほんとの母さまになってくれるんでしょ?」
陽司の腕に収まったまま、京が満面の笑顔で問い掛けてきた。
「きっ…京くん…」
「どうやらこれでお父様は嘘つきにならずに済みそうですね、京様」
すると陽司がしたり顔で京の顔を覗き込む。
「…陽司、お前……」
そういえば京が割って入る前、陽司が言っていた言葉の真意が良く解らなかった。
あれはどういう意味だったのだろう。
「陽司さん。あの、さっきのは…」
周から少し身を離して陽司を見上げると、陽司は首を傾げてくすりと笑った。
「…ああ、驚かせてごめんね。あれは周様の気持ちに、発破を掛けるための言葉だよ。ああでもしないと、周様が動きそうになかったものだから」
そんな陽司に、周が少し半信半疑な様子で問うた。
「陽司お前…さっきのは本心なんじゃないのか」
「半々、ですかね。勿論、愛ちゃんは可愛いですし。だけど俺にとって悠梨くんや愛ちゃんは、弟妹みたいなものなんですよ。それに俺が一番に幸せになって頂きたいと思ってる方は、周様ですから」
「…へ?」
陽司の言葉に、周は面食らったように目を瞬いた。