いとしいあなたに幸福を
「俺は周、そっちは俺の部下の陽司だよ」

「…周」

「ああ。あんたの名前は?」

「おれ、は…」

少年は安堵したように表情を緩めたかと思うと、不意に前のめりに倒れ込んだ。

「おいっ…大丈夫か!?」

急いで助け起こすも、少年は既に意識を手放していた。

「くっ…陽司、急ぐぞ!!」

「はい!」


 + + +

 
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