この束縛野郎が!!
「ん!?」
それは桐谷からのキスで、
目を開け離れようとした時には、
桐谷の右手が私の頭の後ろをぐっと押して、左手が腰に回っていて、
離れようとしても女の私にはびくともしない。
そのキスは自分の唇を強く押し付けるような強引なキスで……
これ以上は息が……と窒息死しそうになった時、やっと離れた桐谷の唇。
しかし顔は直ぐ近くで、
やっと息を吸えた私はゼーゼーしていて文句を言えなかった。
ジッと20センチほどの距離で私を見ていた桐谷は口を開くと……
「雪乃、好きだ」
甘く囁くようにその言葉を出した。
「はあ!?んんん!!」
やっと喋れると思ったらまた重なる唇。
口を開いていたところだったので、
その間からヌルッと桐谷の舌が入り込み、
強引に私の舌と絡める。
私の頭は真っ白で、されるまま桐谷に翻弄され続けた私は、
桐谷の腕から解放されるときには、立ってられず座り込んでしまった。