この束縛野郎が!!




知らなかった。


そんな風に思ってくれている人がいるんだ…




「ってか、藤崎さん他の宿題も図書館でやるつもりなの?」


突然の切り替えに桐谷君を見上げてから考える。



「資料が必要なもの以外は家かな…外出るの面倒くさいし…」


そう私が言えば…



「図書館でやろうよ。一緒に」


桐谷君からの誘い。



「いや…でも…」


「一緒に宿題やろう」





ズイッと顔を近づけて、半ば強引な口調。




何故だろう…段々に桐谷君が強引になってきた気がする。



段々に近づく顔に後ろへ顔を引きながら、


「わ…かったから…」



慌てて返事した私。



返事をした途端に顔を離した桐谷君は、
『よしよし』なんて言いながら満足そうにしていた。




私はため息を吐いて桐谷君を見た。




面倒くさい事になったな……





 
< 8 / 43 >

この作品をシェア

pagetop