【短編集】あいとしあわせを祈るうた


「同棲して半年……
初めてのクリスマスなのに。
そりゃもう付き合って三年も経つのだから。
いい加減、お互いのアレコレ、よく知ってるつもりだし。

今更、クリスマスイブは一緒に過ごすとかって思わなくても当然なのかもしれないけど?

よりにもよって、24日に忘年会はないと思わない?

冬馬は、『俺が中心になって作ったチームだし、ゴール・キーパーがいないんじゃシマラナイから、行かないわけにいかない』って言うの。

さやかも来るか?って一応誘われたけど、絶対、無理!

だって、[チーム・シース]の奴らときたら、本当、お下品なんだもん!

元はといえば、冬馬の地元の幼馴染み連中から集まったサッカー・チームなんだけど。
夏に暑気払いでバーベキューやった時なんか、ほんっと酷かった…

いつもは飲み会なんて絶対行かないんだけど、この時は魔がさしたの。

三連勝してて浮かれモードだったせいか、河原でビールかけが始まっちゃって!
ま。発泡酒なんだけどね。

私、必死で逃げたけど。

他にも女の子いて、その子は見事に頭から浴びてて、Tシャツ、スッケスケでブラジャー丸分かり。
男どもはそれでウォーとか叫んで喜んでるのよ。

皆、独身でほとんどが女っ気ないから。






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