押し殺す【短篇】
「バイバイ」

彼女が返事をしないうちに、彼はこの言葉と爽やかな笑顔を残し、去っていた。


『バイバイ』

たったの四つ文字が、最後のものとなってしまった。


悲しささえ、彼女は押し殺す。

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