流れ星に向かって

入学式 【時雨】

【時雨】

あー、やべぇ

入学式寝過ごした。

着信50件もあるし…

どーせ、淳だろうと思うけどな


中学では、周りに女子がくっついてるからという理由で男子が近づいてきた。

でも、淳は違う
田中 淳(たなか あつし)アイツは俺と友達になりたいって言ってくれた俺と面と向かって話してくれる。

アイツは、俺が世界で一番信用してる人間だろう。

「淳、怒ってるだろーな」

俺は小さく呟いて二度寝の準備に取り掛かった。

♪〜♪〜♪〜♪

ケータイの着信音がなった

のそのそと体を起こして電話を取った。

「もしも……」

「おい!時雨!!
入学早々サボってんじゃねーよ
バーーカ」

相変わらず淳は声がでかい
頭がズキズキする

「わりぃ、寝てた」

「そんなこったろーと思ってたよ。
今日どーすんだ?」

今更行っても間に合うわけない

あるのは説教だけであろう。

「うーーん…。」

「どーせ休むんだろ?先生に言っとくわ、それとお前の席の隣、ちょー可愛いぞ!
じゃぁな」

「おう。」

ちょー可愛い?そんなの関係ねぇし
女なんて皆同じだ

所詮顔だけで決めつける

誰も俺の心なんて見てくれない。

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