カラッポの君-恋計画-

「同じ…花だったんだ」

じっと見つめていると、

「間に合った」

そう言ってワタルはあたしを軽く抱きしめた。


“あの花が咲く頃にもう一度”


ワタルはあの日、そう言ったんだ。

「アユム」

あたしの目を捉えたワタル。


「好きだ――」


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